post87:オンラインでの議論活性化策

オンラインでの議論活性化策

 

 さらに、後藤カイチョーはたたみ掛けてくる。

 彼の秘書の緒方好江ちゃんをコアラ会員にしてしまった。くりっとした目を輝かせながら話をする好江ちゃんは、元気の塊、ネアカの素みたいなお嬢さんで、いつも我々男性陣は後藤カイチョーも含めてタジタジ。そういった彼女がコアラの中に登場したのだから、コアラはますますネアカになってしまった。何しろ、藤野君が東京転勤した後の後任マスターになっていた久保木さんに、オンラインで公開で「ウェイトレスの面接」を希望してきたのだから。

 久保木さんは、うろたえつつ、「面接に合格です。あなたをウェイトレスに採用します」と喫茶に書き込んだり、先に〝料理長〟なる名前で活躍していた馬場雅治君は特に喜んだりと。喫茶はマスター、料理長、ウェイトレスの三人体制で来店者に楽しく応答し、藤野君の突然の不在を乗り越えつつ、さらに活発になっていった。一月の終わりであった

 さらに、さらに、後藤カイチョーの次の手。

 「尾野君、知事にコアラの例会にきていただき、名誉会長に就任していただこう」

 「へぇ~」

 今までは、名誉会員だったのだから、これはおもしろい。一カ月も経たぬうちに名誉会長だ。

 「その時に、尾野君、今までの実験結果を報告するように」

 「私がですか?」

 「そーだよ。そんなに心配しなさんな、独りぼっちにさせないから。コアラの中に『スタジオCOARA』というコーナーを新しくつくってちょうだい。そこでこういったパソコン通信が私達に与える影響や、今度つくる新しいシステムのことなどを話し合って、その内容を当日知事に報告すればよいから」

 

 ということで、「ユーカリ広場」に続き後藤カイチョー自ら主催する二番目のコーナーができてしまった。このコーナーは、まさに、後藤カイチョー自身もユーカリ広場開設時以上に、〝コンピュータネットワークは双方向通信コミュニケーションに意義がある〟と、強く感じていただけに、データベース的な色彩はまったくなく、喫茶コアラの受け答え方式を踏襲した形態ではあるものの、より的を絞ったテーマで議論するということで、まさに」電子会議」であった。つまり喫茶コアラでマスターやウェイトレス、料理長といった人達が果たしていた役割を、本コーナー運営者の後藤カイチョーが〝議長〟という肩書で行う、はじめての本格的意見交換電子会議となった。

 後藤カイチョーはやることがいつも徹底する。

 この頃にこのコーナーで徹底して議論した内容は、本当にコアラの知的財産だと思う。

 



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