post163: ニューコアラとNNの評価
ニューコアラとNNの評価
PC-VAN、NIFTY-Serveはともに会員数が五十万人を越えたというし、インターネットとの接続を考えているとのことで、この二大ネットの寡占化が進みつつあるようだった。そういったことからか、ニューコアラとNNプロジェクトはそれぞれ見学者が多くなってきたし、問い合わせも多い。それだけ地域ネットが苦しんでいるのである。東京で電子ネットワーク懇談会例会があり、そこでなぜニューコアラになったかを話せといわれた。運営上の問題で悩む地域は多いらしい。
NN連合は九三年八月、富山の〝ライナー富山〟が加わり六局体制となった。より全国性と多極性を強めたことになる。残る大きな地域は四国で、愛媛、または徳島に脈があるように見える。なんとか全国列島を完成させたいものだ。
他方、九州内では秋に九州電気通信管理局の地域ネット交流会の呼びかけがあって参加し、ニューコアラのことなどを話した。が、大部分の人達は私達のような「情報通信ネットワークを地域社会のインフラとして成立させる」悩みは持たぬようだった。趣味や目的別のBBSとしての運営を楽しんでいる。大手ネットとのことはそれほど気にならないようだった。
その秋、KARRNのインターネットの会合に呼ばれて同じく話したが、インターネット型の電子ネットワークを地域インフラにしようとする考えは好感を持って迎えられたように思う。が、専用電話代がそれを妨げ、かつ、一般人のインターネット利用不可のあせり、憤り、苦しみはインターネットをすでに使える人達にはわかりにくかったかもしれない。
大分ではソフトピア`93が十月の終わり行われた。少々身びいきかもしれないが、コアラメンバーはますます自分達のお祭りとして強烈に自己主張し始めているように思う。〝手作り市民情報祭〟そのものだ。今年は、県立芸術文化短期大学の凍田先生と学生達が、コアラに書かれた発言を文字放送に自動放送する仕組みを特別展示披露したりしたが、そこには事務局の出番はない。事務局は、会員の人達が手づくり参加できる場づくり、基盤づくりだけであって、会議室単位やグループごとで、自分達が納得する方式で参加する形態がさらに強まっていく。
どこもかしこもコアラだらけだし、コミュニケーションがあるからこその楽しいネアカの雰囲気がいっぱいだ。ちょっと見た目には年齢層がごちゃ混ぜで、職業も異なっていそうで、どこに共通点があるのかわかりにくい集団ではあるが、コミュニケーションが共通マインドをつくり、新コミュニティを出現させている。そして互いがレスポンスをもらえる喜び、レスポンスを差し出す喜び、他人から自分の存在を肯定的に認めてもらえる喜びを知っている。それの体験を積み重ね、自分への自信を少なからず漂わせている。
これから先の未来、コアラ、いや、ニューコアラがハイパーコアラになって、もっと楽で簡単に使えるようになったなら、このソフトピアは夏の鶴崎踊り大会や、火の海祭りを越えるお祭りを実現し、新しいより大きなコミュニティをつくり出すに違いない。それも、電子会議で見られるグループメディアの特性そのままに、見るだけの受け身的参加から、自主性を持った自己表現・自己主張が当たり前の人達で構成されてた、文字どおりの市民参加型の手作り情報大祭になりそうだ。
海の向こうでは、日出会議、別府湾会議に参加したハワード・ラインゴールドさんがそれを『バーチャル・コミュニティ』と表現して本を出版したとのこと。そのジャパンの項は八割方コアラのことばかりらしく、浜野さんは「あの本はおかしい。日本にはネットワークはコアラしかないみたいだ」などと笑いながらいう。
シンガポールの国家コンピュータ庁の人達も大分見学にやってきた。IT2000 プロジェクトで、光ファイバーを使って電子ネットワークをつくろうとしているが、上からの政策押しつけがきついのか、コアラのような市民主導型の電子コミュニティにとても興味を持つという。ぜひともシンガポールにきてくれ、などといって帰っていった。彼らには九四年三月に行われる「ハイパーネットワーク別府湾会議`94」にきてもらおう。ラインゴールド氏もまた今回やってくるだろう。
そうそう、海外のことでは韓国のことも忘れてはならない。少し過去にさかのぼって紹介しよう。

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