post120:熱気はじけたネットワーキング・パーティ

熱気はじけたネットワーキング・パーティ


 パネル討論でますます電子ネットワークの未来を強く信じるようになった参加者は、興奮いっぱいに交流会〝ネットワーキング・パーティ〟に移っていった。一番遠くからきた北海道新冠町の湯川剛さんの音頭で乾杯。

 もう待てない!といった感じで始まったこのパーティ、あちらこちらで名刺が飛び交って、

 「ああ、あなたが喫茶COARAのウェイトレスさんですか!」

 「はじめまして、私があの中年暴走族の中野です」

 「高知からやってきた近森です、もうすぐ帰りのフェリーが!」

 何しろ、ネットワークの中で知ってはいたけど、会うのは今日はじめてという人が多い。それも全国から、東京でなく大分で一堂に会している、ということに異様な興奮を感じてしまう。

 でも、はじめて会った気がしない。互いの気持ちはすでに十分わかり合っているので、あちらこちらの輪から笑い声とも叫び声ともとれる喜びがあふれ出ている。

 「そうですか、北海道ではそんな話題がメインになってますか。私のところの三重県では…」

 「自治省もいま真剣にパソコンネットワークの事を考えていまして」

 「私たちの町もぜひともパソコンネットワークを造りたいのですが…」

 「へぇー、彼はおたくのネットでも活躍しているのですか!」

 NHK大分放送局の品田さんが会場からの実況テレビ中継のニュースを行っていて、それもボルテージをあげる要因になっている。とにかく会場はすし詰め。あれほどたくさん用意したつもりの食事はあっという間になくなったが、ホットな交流は絶えはしない。名刺の束を抱えた人があちらこちらで動き回っている。

 知事の周りには、「コアラ名誉会長」と書かれた特性名刺をもらおうとする長い列ができてしまう。「我が県でも知事にやってもらいたい、そのためには大分の知事の凄さを証明するものとしてその名刺を!」「今日の一番の記念品だ!」などと口々に話している。

 コアラメンバーも、スタッフ作業(県外者へのおみやげ手渡し、二次会の手配、宿泊者の再調整、明日の朝食人数手配、ワークショップ資料づくりなど、まだまだたくさんの作業がある)の合間を見ながらパーティ会場をいったりきたり。

 この熱気は大分の一大飲食街である都町にも続いて、何と、二次会会場にも百人以上が集合。携帯ワープロで互いにレポートしあったり、コンピュータネットワークは横において、女性同士で〝子育て〟電子会議の続きを額を寄せあっての鳩首会議で行なったりしている。先ほどのNHK生中継録画ニュースがブラウン管に流れるに至ってはもう興奮がはじけきってしまってる。

 誰もが、

 「人生こんなによき日はない!」

 「ネットワーカーっていいなぁ、胸が熱くなる!」

 そう叫びながら目を輝かしている。

 夜も更けて、「明日があるから解散!」といってお店を追い出しても、お店の前の道路にやはり百人を越える人達がとぐろを巻いている。皆そこから動かない。道路上でタダタダ話し続けている。ああ、帰らないなぁ。交通の邪魔になるので、急きょ三次会会場を三班に分けて設定したがこれまたどこも超満員。あとでコアラの中をのぞいてみると、当日の最終組みは明け方の三時過ぎにホテルに帰り着いたようで、ホテルのロビーに臨時に備えつけたパソコンから楽しかった夜の報告がその時刻に書かれている。

 そして翌朝、それでもネットワーカーは早起きしてくる。

 西鉄グランドホテルでの朝七時三十分からの朝食会は元気いっぱい。

 運営側としては、「皆が主役である」ということを実践したかったし、電子会議運営や過去の例会運営で痛感している「誰にも発言チャンスがある」ことのよさを、人数が大きい大会であっても実践したかった。

 それで、欲張った強行スケジュールではあったが、朝食会は電子会議と同様にあらかじめテーブルごとに議長を設定(ネットワーカーとしてよく活躍している県外の人達になるべくお願いした)、高橋滋子さんが総合司会をしながら、昨日感じたことや日頃から疑問に思っていることなどをナイフとフォークを動かしつつ口を動かしつつ話し合ってもらった。つまり、参加者は二日間を通して一言も会議で話さずじまいにならないように工夫した。その甲斐あってか昨夜の夜更かしも何のその、楽しげで、エネルギッシュ!な朝食会であった。



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